情報過多の時代、一方的に大量に「必要のない情報」が押し寄せる

 

私たちの生きるこの時代は「情報過多の時代」と呼ばれます。

江戸時代の人間が1年間で得る情報量を、
現代に生きる私たちは1日で得ている、という話もあるくらいです。

真偽の程はわかりませんが、
インターネット上の情報量は加速的に増加していますし、
あながち間違っていない話かもしれません。

 

私たちの周りには情報が溢れかえっていますが、
本当に、こんなにたくさんの情報が必要なのでしょうか・・・

 

昔と今の「情報弱者」の意味の違い

インターネット誕生から時が経過し、
近年では、一般の人々がブログやSNSを使って、簡単に情報を発信できるようになり、
私たちがアクセスできる情報量は、急速に増加してきました。

この記事を書いているのは2018年ですが、
そういった流れは年々加速しており、私たちは多すぎる情報の中で生活しています。

 

「情報弱者」という言葉がありますが、
この言葉が指す意味が、昔と今で大きく違ってきていると言われています。

ほんの数十年前の情報といえば、
テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、書籍から発信されるものがほとんどでした。
こうした、インターネットが十分に育っていない時代における「情報弱者」とは、
単純に「情報を持っていない人」のことを指していました。

 

それでは、現在の「情報弱者」とはどのような人のことを指すのでしょうか。

大半の人がスマートフォンを保持し、あらゆる情報がインターネット上に溢れ、
誰もが、いつでもどこでも、欲しい情報を引き出すことができる状態です。
しかし、インターネット上の情報には、
「ウソの情報」「悪意のある情報」「どうでもよい情報」が多い、
という特性もあります。

そういったことを踏まえると、
現代の「情報弱者」は「情報を持っていない人」を指すのではなく、
「必要のない情報に振り回されている人」を指す、
ということができるのではないでしょうか。

 

「必要のない情報」に振り回される人々

「情報リテラシー」という言葉がありますが、
これは、必要な情報を正しく収集、整理し、目的に応じて活用する能力とされます。

インターネットが十分に普及した現在においては、
情報源をインターネット上から取得する機会が多くなり、
インターネット活用時における「情報リテラシー」が問われています。

 

インターネット上には「ウソの情報」が蔓延していますので、
「情報リテラシー」と聞いた時に、
正しくない情報や、詐欺的な情報に騙されないための能力、
と捉える人も多いのではないでしょうか。

たしかに、騙されないために「ウソの情報」を見極める能力はとても大切です。
しかし、こういった能力はある程度インターネットの世界に慣れてくると、
自然に身についてくるものだと私は考えています。

 

私がもっとも注意すべきだと考えるのは、
「悪意のある情報」「どうでもよい情報」との接し方です。

「悪意のある情報」「どうでもよい情報」とは、
故意的か無自覚かに限らず、妬みや嫉みなどを増幅させるような情報のことです。
具体的には、あからさまに他人を傷つけ、貶めるような情報や、
人と人とを比べて、優劣の感情を引き起こすような情報を指します。

自分より苦境に立たされている人を見て安心したり、嘲笑ったり、
自分より境遇の恵まれている人を見て嫉妬したり、怒りを感じたり、
他人と自分を比較するようなことをして優越感に浸ったり、へこんだり、
こういった感情を引き起こす情報が、世の中に蔓延するようになり、
さらに個人からも発信されるようになって、
「社会は一段とすさんでしまったと」私は感じています。

 

妬みや嫉みなどを増幅させる情報を集めることや発信することの、
目的や意味とは、いったい何なのでしょうか。

人々がそれだけストレスを感じ、ストレスのはけ口を求めている証拠、
とも言えるかもしれませんが、自分の抱えている問題の解決や、
何かを学ぶ機会につながるとは、到底考えられません。

 

検索エンジンは、検索者が求める情報を次々に与えてくれます。
しかし、「必要のない情報」を求めていくと、気づかないうちに、
私たちは、次々と与えられる「必要のない情報」に振り回されるようになるのです。

 

一方的に押し寄せる情報を遮断する

「情報過多の時代」の中で、
私たちが情報の海に溺れないで生きていくことは難しいですが、
このために必要なのは、「不要な情報を遮断する」ことであると考えます。

特に、一方的に情報を与えてくるメディアについては、
主導権がこちらになく、私たち自身でコントロールすることができませんので、
ある程度意識的に、情報を遮断する必要があると私は考えます。

 

これに該当するメディアは、「テレビ」と「SNS」です。

テレビ業界は、コマーシャル(CM)の収入で成り立っています。
したがって、基本的にテレビから発信される情報には、
CMで売りたい「ものやサービス」を売るための情報が常に含まれている、
というあたり前のことを、まず理解しておく必要があります。

テレビが、事故や不況などの恐怖を煽る情報、負け組・勝ち組などの格差の情報を流す裏には、
視聴者の心を揺さぶり、「ものやサービス」を買わせるようとする意図が,
常に存在しているのです。

恐怖や格差を煽る情報は、人に本能的な危機感を与えます。
危機感が人の心情に与えるインパクトは非常に強く、
人はこれに大きく反応し動揺する性質を持っています。

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心が動揺している時、人はこれを安定させようと行動しますが、
こういった行動の1つに、消費行動が含まれます。

皆さんも、ストレスが溜まったり、何かに不安に感じている時に、
衝動的に「ものやサービス」を買ってしまったという経験はないでしょうか。
また、他人が持っているものを羨ましく感じ、何を買ったことはないでしょうか。
心が安定している時には、本当に欲しいものを吟味して購入しているものです。

こういった人間の性質を踏まえた巧みに計算された情報が、
テレビから発信されているという事実を理解してから、
私たちは、これらの情報に触れるということが重要なのです。

 

さらに、テレビはチャンネルの選択こそは視聴者に与えてはいますが、
一方的に送りたい情報を送信してくるメディアでもあります。
したがって、私たち自身でコントロールしない限り、
一方的にテレビが流したい情報を浴びせられることになってしまうのです。

現在では、テレビの真似ごとを、SNS上で個人が行うようになっています。
テレビから流れる恐怖や格差を煽る刺激的な情報に慣れてしまい、
刺激的な情報を自らの求め、拡散するようになってしまっているのです。

 

こういった情報が、「まったく不要でまったく必要がない」とは言いません。
ただ、私たちの周りにある情報はどういった意図や意味を含んだ情報であるのか、
をきちんと理解した上で、情報に触れる必要があるのです。

そして、場合によっては、「不要な情報を遮断する」という
自己防衛をとることも、「情報過多の時代」においては必要と考えるのです。

 

まとめ

考えたこと

【情報過多の時代に気を付けること】
・インターネット上には「必要のない情報」が大量に溢れている。
 「必要のない情報」に振り回されることのないように、これらとの接し方に注意する。

・一方的に情報を与えてくる「テレビ」や「SNS」には特に注意が必要である。
 これらの情報の特性を理解した上で、場合によっては情報を遮断する対応が必要となる。

 

私たちの周りには「必要のない情報」が多すぎます。
私たちは意識的に「必要のない情報」を遮断する必要があるのです。