うつ病発症の前兆・・・今思えば体は「助けて」と悲鳴をあげていた

 

まさか自分が・・・

 

うつ病は、「生きたい」というエネルギーを奪うとても恐ろしい病気です。

そして、がそうであったように誰でもなりえる病気なのです。

 

私がどのような経緯でうつ病を発症したのか、
そして、それに至るまでにどのような前兆があったのか、
を振り返って考えてみました。

 

「前うつ状態」時の特徴とは

今時点で冷静になって考えると、
私は数年ほど前から「前うつ状態」にあったと思います。

「前うつ状態」とは、うつ病を発症する一歩手前という意味です。

私の場合の「前うつ状態」時の特徴としては、
・休日外に出ず、家に引き籠るようになった
・友人や家族と連絡をとらなくなった
・お酒の量が増え、暴飲暴食するようになった
・朝起きるのがつらくなった
・部屋が散らかり、汚くなった
などといったことが挙げられます。

どの特徴がはじめに表れるとは言い切ることはできません。
これらが徐々に表れ始め、やがて、すべてが悪いほうに連鎖していき、
次第に、これらの特徴が明確化してくるのです。

 

一人暮らしの場合、
この「前うつ状態」を気がついてあげられる人は自分以外にはいません。

これらの特徴は、会社の上司や同僚からは見えづらいものですし、
友人や家族も、付き合いが悪くなったと感じたとしても、
かなり酷い状態でないかぎり、それ以上は踏み込んでこないのが普通だからです。

「前うつ状態」に陥っている本人の感覚としては、
生活がすさんできていることは、十分に実感しています。

そこで、「このままじゃいけない」と思って、
掃除をしてみたり、ジョギングしてみたりするのですが、
この抵抗は長続きすることなく、蟻地獄にゆっくりゆっくり引き込まれていくのです。

 

環境の変化がきっかけになる

うつ病発症のきっかけの1つとして、環境の変化という要因がよく言われます。
私の場合においても、例外なくこれに該当しました。

私の場合は、仕事で新しいプロジェクトに参画することになり、
この中で、資料を作成して大勢の人に対してプレゼンやヒアリングすることを、
一定期間に繰り返し行うフェーズがありました。

 

私はそもそも内向型の人間であり、
大勢の人の前で話したり、プレゼンするようなことが得意ではありません。

もちろん、今の社会ではこれらの能力が重要視されていますし、
自分としても全くできないわけではないのですが、
どうも、苦手というか、進んではやりたくないという気持ちがあります。

新しいプロジェクトの中で、常に期限が迫ってくるプレッシャーと、
苦手でやりたくないことを繰り返し行っていくことで、
私の心は、いつの間にか、どんどん消耗していったのです。

 

うつ病発症前の体からのサイン

そんなプロジェクトを進める中で、私はある日、
帯状疱疹(たいじょうほうしん)を発症しました。

子供の時に感染した水疱瘡(水ぼうそう)ウィルスは、
実は大人になってからも、体の中に潜伏し続けています。
「過去に水ぼうそうを発症したことがある人なら誰でも」です。

体が健康なうちは特に問題はないのですが、
加齢やストレス、過労などによって体の免疫力が低下してくると、
体の中に潜んで、おとなしくしていたウィルスが再び活動を始め、
神経を伝って皮膚まで到達し、疱疹となって浮かび上がってきます。
これが帯状疱疹です。

 

最初はとても小さな水泡が現れます。
それが潰れて赤いボツボツになると、若干の痒みを感じるようになります。
見た目と痒みから「ダニか何かに刺されたかのかな?」と思っているうちに、
我慢できない猛烈な痒みが襲ってきます。

そして、疱疹は水膨れのようになり、激痛を伴うようになります。
水疱瘡ウィルスが神経細胞を破壊しながら、皮膚まで進んでくるため、
過敏な神経を直接攻撃され、見た目以上の激痛が襲うのです。

「頑張ればなんとかなる」「根性を出せば乗り切れる」と、
これまと同様に、精神論を前面に出して戦いましたが、
すでに体は限界に達し、体は「助けて」と悲鳴をあげていたのです。

 


【補足1】
うつ病になる1年ほど前、私が「前うつ状態」の時に虫垂炎も発症しています。
虫垂炎になる原因は明確に分かっているわけでなく、
ストレスや、これに伴う生活習慣の乱れ、暴飲暴食など、とされています。

この時期もやはり、私は仕事で大きなストレスを抱えている時期でした。


【補足2】
うつ病は夏季よりも冬季に発症しやすいと言われています。
冬季は日照時間が短く、精神の安定や睡眠に深く関わっている神経伝達物質である、
セロトニンの分泌が減るためと言われています。
(セロトニンを分泌させる方法の1つは太陽の光を浴びること、とされています。)

これについても、私がうつ病を発生したのは冬季でした。

 

そしてついに、うつ病発症・・・

帯状疱疹を発症する前から、きちんと睡眠をとれていない状態でありましたが、
発症後の激痛をきっかけにして、私は完全に不眠症になってしまいました。

それでも、繁忙期に仕事を休むことはできませんでしたので、
激痛を和らげる鎮痛薬を処方してもらい、これを服用しながら仕事を続けました。

そのうち、不眠症や鎮痛薬による影響から、
作業や思考のスピードがどんどん鈍くなっていることを感じるようになりました。

そしてついに、相手が話していること、自分が話していること、
がほとんど分からないという状態になってしまったのです。

 

最後のほうの記憶は、正直なところあまりないのですが、
私は上司に助け求め「もう限界です」と言って、
その日、私は人生で初めて会社で泣いたことを覚えています。

 

まとめ

考えたこと

【うつ病の発症前にはサインがある】
・「前うつ状態」(すさんだ生活)が長く続いている+「環境の変化」は、黄色信号。

・高ストレス下で「帯状疱疹」や「虫垂炎」などの病気を発症したら、赤信号。

 

うつ病を発症してしまうと人生が変わってしまいます。
いかに「前うつ状態」で踏みとどまれるか、が重要です。

皆さん自身や皆さんの大事な方に同じような前兆がないか、
ぜひ確認してみてください。

そして、これらに該当する前兆が認められる場合は、
十分に注意し、即座に適切な処置をしてください。